あなたなら、つぎのような仕事を頼まれたらどう応えますか?
会社で経理をしている佐藤さん(あなた)は、ある程度の裁量で経費の計上を任されています。そして会社からは経費削減を求められているので経費は厳しく判断しています。ある時、数日のあいだに、ふたりの社員から同じように飲食店の領収書を見せられ経費で落ちるか聞かれました。ふたりの社員は年齢も同じ男性で部署も地位も同じです。
ひとりは、「この領収書、経費で落とせますか?」と声をかけてきました。
もうひとりは、「佐藤さん、いつもありがとうございます! この領収書、経費で落とせますか?」と声をかけてきました。
裁量権を持っているあなたなら、つぎのような心理が働くのです。
ひとり目は、心理的に動かされる言葉がないので経費で落してあげようという気持ちにはなりません。成功率はゼロです。
しかし、ふたり目にはつぎの心理が生まれて成功率がゼロではなくなるのです。
・名前を呼ばれる親近感
・「ありがとう」という言葉に応えたくなる気持ち
成功率は100%ではありませんが、ほんの少しの伝え方で可能性は変わるのです。
PDCAの致命的な問題
よく日本の働き方は欧米と比較されますよね。いちばん多いのは、「日本の企業は仕事が遅い」と言われることです。
日本は上司からのトップダウンでロボットのように働く思考が根強く残っています。
この日本の働き方の体質がPDCAに向いていません。
簡単にいうと、PDCAの順番や正確性にこだわりすぎてPDCAをまわすことが形骸化し本質を見失っていることです。
PDCAサイクルは、エドワーズ・デミングが日本に持ち込み提唱したとされているが欠陥も伝えています。
(PDCAサイクル – Wikipedia)
まるで、製品に問題があるとPDCAがうまく機能していないことにしてしまうことは致命的です。
OODAとは、Observe(観察)、Orient(状況判断)、Decide(意思決定)、Action(行動)の頭文字で、アメリカで生まれた目標を達成するための方法です。4つの段階で成功に到達させます。
PDCAを聞いたことがあると思いますが、PDCAには致命的な問題があると言われています。これは日本企業の独特な思考によるものでカタチにこだわる日本人には向いていないと言われています。もっと知りたい方はこちら👉「PDCAの致命的な問題」
さて、OODAループをもう少し詳しく説明します。
市場(顧客や競争相手)を観察します。思い込みや調査不足を無くし、しっかりとした根拠をもって収集した情報を分析します。さらに、チームで目標を目指すならチームの分析もおこないます。
観察の結果をもとに、判断し方向性を決めます。そして、関わる人たちすべてには方向性を一致させます。
方向性が決まったら具体的な方針やアクションプランを決めます。行動するための意思決定を済ませます。
決めたことを行動します。
そして、Actionの結果をふまえ、つぎの「OODA」に移ります。この繰り返し(ループ)で、より高い成功を目指します。